10秒台を目指すための年間トレーニング計画
――中高生にもわかりやすく、経験と科学的知見を交えて解説

100mを10秒台で走るためには、「1年間をどう過ごすか」がとても大切です。ここでは、私自身や他の選手の経験、最新のトレーニング理論をもとに、中学生・高校生向けの年間トレーニング計画を紹介します。

1. 年間トレーニングの全体像

100mのトレーニングは、ざっくりと**「冬季(基礎作り)」→「春季(スピード強化)」→「夏季(大会期)」→「秋季(振り返り・休養)」**のサイクルで進みます71

時期目的・ポイント
冬(11~2月)基礎体力・筋力・フォームの土台作り
春(3~4月)スピード強化・実戦に近い動きの習得
夏(5~8月)大会本番・ピークパフォーマンス発揮
秋(9~10月)シーズンの振り返り・弱点克服・リフレッシュ

2. 冬季(基礎作り)

**「冬を制する者が夏を制す」**と言われるほど大切な時期です。

  • 走り込み:200mや300mのインターバル走で持久力と基礎スピードをアップ1

  • 筋力トレーニング:スクワットやベンチプレスなどで全身を強化。自重トレもOK2

  • フォーム作り:スプリントドリルやハードルドリルで正しい動きを身につける1

  • 柔軟性UP:ストレッチや体幹トレでケガ予防。

私も冬に「地味な基礎練」を徹底したことで、春以降の伸びが大きくなりました。

3. 春季(スピード強化)

  • 短距離ダッシュ:30~80mの全力ダッシュで最高速を引き上げる。

  • スタート練習:反応や加速のコツを反復練習。

  • バウンディング・ジャンプ系:ストライドやバネを鍛える2

  • ウエイトトレ:冬に作った筋力をスプリント動作に変換7

10秒台で走る選手は「1本1本の質」をとても大切にしています。練習ごとにテーマを決めて取り組みましょう。

4. 夏季(大会期)

  • スピード維持:100mや120mの実戦的なダッシュ中心1

  • 疲労管理:練習量を減らし、質と回復を重視。

  • レース分析:動画や記録を見直し、課題を明確にする23

私は大会ごとに「スタート」「中間疾走」「ラスト20m」など、毎回テーマを決めて挑戦しました。

5. 秋季(振り返り・休養)

  • シーズンの反省:何が良かったか、何が課題かを整理7

  • 弱点補強:苦手な動きや筋力を重点的に鍛える。

  • リフレッシュ:軽い運動や他のスポーツで心身をリセット。

6. 最新の科学的知見・他選手の事例

  • 動画分析やデータ活用:スマホで走りを撮影し、フォームやタイムを客観的にチェック2

  • 個人の課題に合わせたメニュー:一人ひとり苦手な部分が違うので、課題を細かく分けて練習7

  • トップ選手も地道な積み重ね:10秒台選手の多くは、基礎を大切にしつつ、0.1秒にこだわる工夫を続けています3

7. 年間トレーニング例(1週間のサンプル)

曜日メニュー例
200m+200mインターバル走、補強トレ
スプリントドリル、フォーム練習
休養または軽いジョグ、ストレッチ
60m×3ダッシュ、スタート練習
ウエイトトレ、バウンディング
100m×5本(実戦的)、動画撮影と分析
休養またはリフレッシュ

8. 最後に

10秒台は「特別」な世界ですが、地道な積み重ねと工夫で誰にでもチャンスがあります。
「1本1本の練習にテーマを持つ」「自分の課題を分析し続ける」――これが10秒台への近道です。
みなさんも、1年間の計画を立てて、ぜひチャレンジしてください!

参考記事
  1. https://sprint.nagoya/365menu
  2. https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14107167534
  3. http://arunners.org/100m10second/
  4. https://www.youtube.com/watch?v=xObZWexwUx8
  5. https://www.youtube.com/watch?v=hh6CzbaJ3fc
  6. https://sports-performance.jp/paper/1933/1933.pdf
  7. https://sprint.nagoya/trainingmenu
  8. https://note.com/yuki_ikuy/n/n2a7acff6ae2f